ラブキャラメルのFX相場列伝
イタリア、スペイン、フランスの国債入札があり、欧州中央銀行(ECB)がイタリアやスペインの国債購入を開始して以来、初の国債入札となることで注目が集まった。イタリアとスペインの国債入札ではいずれも前回入札時の利回りを下回り調達コストは低下したが、応札倍率が若干低く低調な結果となった。影響は限定されたが、欧州の債券市場の動向は、依然として不安定である。今のところECBの国債購入がない限り、イタリアやスペインの長期金利が上昇して行くと見られ、その場合は財政懸念に繋がるため、今後も欧州の債券市場動向を確認して行く必要があろう。
30日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録(8月9日開催分)では、複数のメンバーが資産購入による追加の金融緩和に前向きな姿勢を示していたことが明らかになり、米連邦準備制度理事会(FRB)が、次回9月のFOMCで追加緩和に踏み切る可能性が高まった。2011年FOMCの投票メンバーであるエバンス米シカゴ連銀総裁からも、「強い緩和策はかなり長期間実施される必要がある」「更なる緩和策が好ましい」などと発言し、一段の金融緩和政策が必要との姿勢を示した。
また、今週も米経済指標は冴えない。8月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は前月の59.2から44.5に急低下し、既に発表されているミシガン大消費者景況感指数に続き、消費者センチメントの急激な悪化を裏付ける結果となった。雇用や所得、企業環境の悪化が背景にある。また、7月の米製造業受注では、前月比2.4%と4カ月ぶりの高い伸びを示したが、東日本大震災で滞っていた部品の供給回復で伸びた以外は、企業や消費者の景気信頼感が低迷し、今後の製造業の見通しは暗い。注目度の高い8月のISM製造業景況指数でも50.6と市場予想は上回ったものの、前回7月の50.9から低下し2009年7月以来の低水準に落ち込んでいる。
ただ、オバマ米大統領が来週の7日もしくは8日に、雇用創出策提案のスピーチをする予定もあり、景気後退懸念は一時的に和らいでいる様子もうかがわれる。
為替市場では、FRBのゼロ金利政策や、緩和期待による米長期金利低下、そして米国の格下げリスク懸念がドルの上値を重くしている。ただUSD/JPYの下値では、本邦当局の円売り単独介入の可能性も否定できず、一方向に下げにくい状況もある。最近発表されたコンファレンスボード消費者信頼感指数やADP全米雇用報告の結果から、非農業部門雇用者数の下振れに対する警戒感が強まっている。2日発表の米8月雇用統計(市場予想は非農業部門雇用者数+6.8万人、失業率9.1%)が弱い結果となれば、FRBの追加金融緩和期待がさらに高まり、USD/JPYは史上最安値を更新する可能性がある。値頃感の買い支えには、依然として下落リスクがあり注意が必要と思われる。
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